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中国におけるR&Dの発展状況

 1992年より中国では産学研連携による開発計画が始まった。計画推進のため、中国政府はR&Dの発展に注目し、R&Dへの投資を拡大し続けた。経済合作発展組織(OECD)の2006年統計データによると、中国における2005年のR&Dに関する経費支出は2,450億元に達し、世界でアメリカ、日本に次いで第3位であり、ドイツ、イギリスを上回っている。
 専門家によると、今後3年間で中国は日本を抜いて、アメリカに次ぐ世界第2位の研究開発基地となると予測されている。
 中国科学技術統計年鑑の分析によると、中国におけるR&Dの発展は以下3つの段階に分かれる。
 ①1992年~1999年
 中国におけるR&Dに関する経費支出は科学研究機構が中心であり、主に国家の出資による重点研究院や 研究所である。研究課題や研究成果も政府がリードする国家重点難関プロジェクトが中心である。
 ②2000年~2003年
 中国のR&Dに関する経費支出は年々増加し、2003年にはイギリス、ドイツを抜き、アメリカ、日本に次いで第3位となった。その内海外企業による在中機構への研究開発費用が大きな部分を占め、中国におけるR&D提携は相当な規模となった。2003年に海外企業が中国で設立したR&D機構の総数は300社以上であり、海外企業にとって中国でR&D機構を設立することは、世界戦略の1つとなった。中国政府はR&Dへの投資拡大と海外企業との提携をこの段階における2つの重点とした。この段階において中国のR&Dは成熟へ向かい、業界での研究成果の特許取得が増加し、科学研究成果の産業化も産学研連携により多方面にわたるサポートを受けた。この時期、中国国内には多くのサイエンスパークや研究開発基地が建設された。
 ③2004年以降
 中国におけるR&D発展の第3段階。中国科学技術統計データによると、2005年の中国R&D経費支出の分布では、中国企業によるR&Dへの投資が中国におけるR&D投資の中心となっており、産学研連携により大学及び研究機構へ相当部分が投資されている。中国では既に、大学、企業、研究所、政府が一体となったR&Dモデルが形成されている。

主体

モデル

大学

大学発ベンチャー企業

清華同方、方正科技

大学発サイエンスパーク

清華科技園

企業

企業委託、研究開発提携

日本HIH委託による広州能源所の燃料電池研究開発
シーメンスと郵電研究院共同開発によるTDSCDMA技術

企業発研究所

モトローラは中国で摩托羅拉(中国)研究院を設立

企業発大学

吉利集団による吉利大学

研究所

企業発研究所

中国科学院による聯想研究院

研究所発サイエンスパーク

中国科学院による国家科技園

政府

国家科学研究計画

火炬計画、“863”計画、星火計画、国家科技攻関計画


 以上のように、中国における産学研連携は3つの段階を経て発展し、最終的に中国の特色を備えたR&D、即ち研究開発センター、研究開発基地、大学発ベンチャー企業の3つを中心としたR&Dモデルを形成した。以下の3分野について中国の代表的研究センターや企業を紹介する。 
1.研究開発センター
 主な機能は科学技術専門人材による科学研究プロジェクトの開発。国家科学研究機構、大学、大型企業集団等を中心としたサポートにより設立した科学技術、ハイテク材料、新製品の研究開発部門及び機構。事業目標及び科学研究はある業界のハイエンド·先端分野に集中している。
2.研究開発基地
 政府や業界のリードにより設立したある研究分野の集合体で、特定分野の産業群を形成する。通常中国国内では、科技園(サイエンスパーク)、軟件園(ソフトウェアパーク)、産業基地等と呼ばれる。多くのハイテク企業や研究開発機構が集まり、専門の政府管理機構によりコントロール·サポートされている。主な機能は企業への政策や産業発展に関するサポート、パーク内の管理、調整、交流活動。パーク内企業を発展させ、最終的に業界での競争力を高めることを目的とする。
3.大学発ベンチャー企業
 大学の研究開発能力による研究成果の技術移転を行う。大学が直接科学技術企業を設立し、これによる大学の収入増加により、科学研究設備レベルや実験に関する条件も改善される。大学の科学研究開発に対する積極性が高まり、その結果多くの企業が誕生し、多くの産業化科学研究プロジェクトが研究されている。大学は活力あふれる創業基地となり、産業群が形成されている。


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